自動車のタイヤを数年使っていると、何やら茶色い錆びのようなものが出ているのに気付きませんか?
タイヤはゴムなのに錆び?!
ゴムは錆びません。
ではこの茶色い汚れの原因はなんなのでしょうか?!
ほっておいても大丈夫なの?
今回はこの茶色い汚れの正体と、この汚れを防ぐ方法を紹介します。
研修生
店長ーー!
最近ですねー、ぼくの車のタイヤがなんだか錆びてきて、タイヤの側面が茶色く汚れてきたんです。
中のワイヤーが錆びてしまってるんですかねー。
店長
久留間くん、タイヤはゴムなので錆びませんし、中には入っているワイヤーは鉄で出来ているので、中に水が入れば錆びる事もありますが、そーなるには大きなひび割れか、亀裂などがない限り水ははらないよ!
研修生
そしたらこの茶色い錆みたいなのはなんですか??
店長
それはねー、久留間くんの車のタイヤを見たわけじゃないので、あくまでも一般的な話だけど、原因は2種類考えられるかなぁ!
研修生
一般的とゆーことは、よくあるってことですね。
ちょっと安心しました。
それで、原因はなんなのでしょう・・・。
店長
これは、中から出てきたものなのか、外から来たものなのかによって2種類にわかれるんだよ。
研修生
えぇ。
そうなんですね・・・。
んで、原因は・・。
店長
それと、4本同じような感じなのか、前と後で汚れ方が違うのかによっても、2種類に別れるんだよねー。
研修生
あのぉ~、勿体ぶらないで早く言ってもらっていいですか?
店長
あっ、そーおー。
それじゃまとめると、
今履いているタイヤが、4本同時に購入しただいたい同じ時期に製造されたタイヤで、4本同じ様に汚れているなら、タイヤを造る時にタイヤのゴムの中に入れてある『効果防止剤』が浮き出てきたもので、
2本だけ、しかもフロントタイヤだけ汚れがひどい場合は、ブレーキダストがタイヤに付着して錆びた物なんだよ!
研修生
全然違う原因なんですね。
ぼくの場合は、4本同じような感じで、少しタイヤの側面を擦ってしまったところは汚れがひどい感じです。
店長
それは、『効果防止剤』が表面に出来てた物だね。
昔は、効果防止剤が出てきても分かりにくかったんだけど、最近は効果防止剤が茶色になっているので、表面に出てきた時に錆びたように見えてしまうんだ!
研修生
これって、放っておいたらまずいんですか?
店長
じゃ、今日はタイヤの茶色汚れについてと、そのままにしておくとどうなっちゃうかについてまとめてみるね。
タイヤについた茶色い汚れの正体 その1。
ふとタイヤを見てみると、茶色く変色しているのを見たことありませんか?
表面が薄っすら錆びたような感じで、茶色く変色している場合があります。
これは、錆ではなくタイヤを製造する時にゴムの中に入れている『硬化防止剤』という成分が表面に出てきているためなのです。
この『硬化防止剤』が茶色い物なので錆びたような感じに見えてしまうんですね。
ゴムは、時間が経つにつれて硬くなってしまいます。
それを硬化と言いますね。
自宅の輪ゴムが、古くなると固くなり引っ張るとプチッと切れてしまうのも硬化によるものですね。
タイヤは、できるだけ長く安全に使って頂くために、硬化をしにくくする成分をゴムに混ぜています。
それが『硬化防止剤』なんですね。
でも、最近になってみるようになったけど、昔は見ていなかったという方もおられるでしょう。
車を長年乗っておられる方は、昔はこんな茶色くなることはなかったと思っていると思います。
それは、最近になって茶色い『硬化防止剤』を使うようになったからです。
最近と言っても、エコタイヤが発売され始めた時ぐらいからなのでもう10年以上も前になりますが、そのころから茶色い溶剤が使われるようになったんです。
それまでも『硬化防止剤』はゴムの中に混ぜられていたんですが、もっと目立たない色だったので表面に出てきても誰も気が付かなかったんですね。
茶色くなるのが、タイヤの側面全体ではなくむらがあります。
これは、タイヤの側面を縁石などで擦ると表面のワックスや保護している成分がはがれて、硬化防止剤が表面に出やすくなったり、ワックスを塗った時にむらがあり薄いところが表面に出やすかったりするために起こります。
なので、茶色くなっている部分がおかしいとかではないんですね。
この『硬化防止剤』で茶色くなった汚れはどうしたらよい?
この汚れは、気にならなければそのままにしておいて問題ありません。
色が悪いですが、異常ではないのでそのままにしておいてもタイヤを悪くすることもありませんし、劣化が早まることもありません。
ただ、見た目が悪いのでどうにかしたい場合は、洗い流しても大丈夫です。
その際は、水洗いでブラシ等で軽くゴシゴシする程度にしておきましょう。
マジックリンをかなり薄めて吹き付けたら効果的というのも聞いた事ありますが、私は試したことはありません。
パーツクリーナーや、強い有機溶剤はゴムを傷めてしまうので使わないようにしましょう。
汚れを落とせたら、『硬化防止剤』が入ったタイヤワックスを塗っておくとよいでしょう。
市販されているタイヤワックスには、タイヤを傷めてしまうものもあるので、できるならタイヤメーカーが販売しているタイヤワックスが安心ですね。
(少し高いですが・・・。)
タイヤについた茶色い汚れの正体 その2。
もう一つの原因は、ブレーキダストによる汚れです。
ブレーキというのは、ブレーキローターという鉄で出来た丸い円盤を、ブレーキパットで挟んで止める構造になっています。
その際、ブレーキローターも、ブレーキパットも少しずつ削れて行きます。
その削れた鉄の粉(ブレーキダスト)がタイヤに付着して、錆びることがあります。
鉄が錆たら茶色く変色するので、タイヤ茶色く汚れてしまうんですね。
基本的に、前のブレーキと後ろのブレーキでは、前の方が良く効いています。
そのためブレーキ自体の大きくなっているので、ブレーキダストも多く出てしまいます。
特に外車の場合は、日本車と比べてブレーキダストが出やすいので、わかりやすいと思いますが、茶色の汚れが前のタイヤの方が酷かったらブレーキダストぬよる汚れの可能性が高くなります。
この『ブレーキダスト』で茶色くなった汚れはどうしたらよい?
この場合も、そのままにしていても問題ありませんが、ブレーキダストの汚れは錆なので出来たら定期的に洗い流してあげている方が良いと思います。
これも先ほど同様、水洗いとブラシ等で洗い流してもらえれば取れます。
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このようなブレーキダストを落としてくれる洗剤も販売されているので、汚れがひどい場合はこのような商品を使ってもいいかもしれませんね。
ブレーキダストを落としてくれる洗剤は、タイヤに使えるものとホイールのみにしか使えない物とがあるので注意してくださいね。
タイヤの茶色い汚れについてはわかっていただけましたか?
どちらの原因であってもタイヤが茶色いとなんだかすっきりしませんね。
たまには、タイヤを綺麗に洗ってあげてスッキリすれば、すこーしだけドライブが楽しくなるかもしれませんよ。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございます。