以前、夏タイヤの使用限度と交換時期(ページへ飛びます)について勉強した久留間くんでしたが、夏タイヤへの履き替えに来たお客様に来シーズンもスタッドレスタイヤが使えるか聞かれて困ってしまったよーです。
スタッドレスタイヤと夏タイヤではどのように違うのでしょうか?
研修生
田井屋店長~!
お客様に今、夏タイヤに履き替えて外したスタッドレスタイヤが来シーズンまだ使えるか聞かれたんですが、どんな基準で使える使えないの判断をしたらいいんでしょう?
夏タイヤと同じ基準でいいんですか?
店長
久留間くん、いいところに気がついたね!
以前、構造自体はスタッドレスタイヤと夏タイヤは同じになっていて、スリップサインと言う、タイヤとして使える限界があるという説明をしたね。
それなら、スタッドレスタイヤと夏タイヤは同じだけ使えるか?
と言うと、そんなこともないんだねー。
研修生
では、スタッドレスタイヤの交換時期っていつですか?
店長
スタッドレスタイヤには、交換時期が2パターンあんるんだよ!
タイヤの磨耗による交換時期と
タイヤの劣化による交換時期。
店長
夏タイヤにもその2パターンの交換時期はあったと思うんだけど、スタッドレスタイヤの場合は、そこがちょっと違うんだよ!
研修生
???
摩耗と劣化の2パターンの交換時期は一緒でも、違う?
店長、なに言ってるかわからないんですけど。
店長
そーだろーねー。
では、今回は夏タイヤとスタッドレスタイヤの摩耗による交換時期の違いを詳しく説明するね!
スタッドレスタイヤの交換時期とは。
夏タイヤの使用限度と交換時期については、以前に こちら の記事で紹介させいただきましたが、今回はスタッドレスタイヤです。
夏タイヤもスタッドレスタイヤも、スリップサインがあり、残り溝1.6mmまでは法律的に使用していても問題はないと前回お伝えしましたが、スタッドレスタイヤにはもう一つの目印『プラットホーム』があります。
この写真がプラットホームです。
一見スリップサインにも似ていますが、少し形と突起の高さが違うのわかりますか?
スリップサインが、溝の残りが1.6mmに対して、プラットホームは新品時のタイヤ溝の約半分で露出でするように作られています。
このプラットホームの意味するところは簡単で、スタッドレスタイヤとして使える溝の限界ということです。
スタッドレスタイヤは、ゴムの質を柔らかくしたりいろいろな技術で雪の上や凍結路で滑りにくく作られています。
同時に、雪が積もった路面を走ろうと思うと、溝の深さも重要となってきます。
溝が深くないと雪をかく力が弱まり、雪の上で滑ってしまうのです。
雪をかいて進むために深く掘られた溝を、全て柔らかいゴムにしてしまうと、安定がなく安全に走行ができません。
なので、殆どのタイヤメーカーでこのプラットホームが露出するぐらいタイヤが摩耗すると、下から硬いゴムが出てくる構造になっています。
なので、スタッドレスタイヤの場合は、新品時の溝の約半分まではスタッドレスタイヤとして使え、スリップサインの残り1.6mmまでは普通のタイヤとして使えるという事になります。
ただ、以前もお伝えさせて頂きましたが、プラットホームが出てしまったからと言ってそのまま夏場もスタッドレスタイヤを履き続ける(履き潰し)は安全面からしてもあまりおススメできません。
なので、総合的に見て夏タイヤよりスタッドレスタイヤの方が寿命は短く交換サイクルも早いことの方か多いとなります。
このプラットホームは、スリップサイン同様縦の太い溝の中にあります。
スリップサインは、タイヤのサイド部分の△三角印のところにあるのに対して、
プラットホームは、タイヤのサイド部分の↑矢印のところにあります。
ご自身でスタッドレスタイヤをお持ちの場合は、一度プラットホームが露出していないか確認してみてください。
※スタッドレスタイヤのもう一つの交換時期(劣化偏)は次回紹介します。
高速道路でのスタッドレスタイヤの使用限度は?
スタッドレスタイヤは、新品時の半分の溝までしか冬用タイヤとしては使用できないとお伝えしましたが、これは高速道路でも同じです。
雪が降り積もると、高速道路ではチェーン規制がかけられます。
これは、タイヤチェーンを付けた車か、スタッドレスタイヤを履いた車だけが走行できるという規制です。
以前まではスタッドレスタイヤを履いた車は全車走行できていましたが、最近では安全面を考えプラットホームが露出していないか確認されプラットホームが過ぎているタイヤは高速道路を下ろされるようになりました。
現在はまだ目視での確認ですが、カメラで走行中のタイヤを撮り、残溝が瞬時にコンピューターで測れる装置が開発されているそうです。
この装置が導入されれば渋滞緩和ができますが、誤魔化しはきかなくなるでしょう!!
スタッドレスタイヤの賢い使い方とは?
価格も通常の夏タイヤと比べて高価なスタッドレスタイヤなので、少しでも長持ちさせたいと思うのはみんな同じではないですか?
では、どうしたらしたらスタッドレスタイヤを長く使えるのでしょう。
それは、とばさない事です。
簡単すぎましたね!!
スタッドレスタイヤは、冬の道の事を考え柔らかく作られています。
最近の技術進歩により、不安定な感覚もだいぶなくなり舗装路でも安定して走れるタイヤが増えてきました。
だからと言って、スピードを出して急発進・急ハンドル・急ブレーキなんかをするととっても早く減ってしまいます。
なので、冬の間だけでもスピードは控えめで運転してください。
後は、必要なくなればすぐに夏タイヤに戻す。
もう朝早くても凍結する心配がないとなれば、すぐに夏タイヤに戻しましょう。
スタッドレスタイヤは、熱に弱く熱い路面では摩耗が速くなってしかもゴムが熱により硬くなってしまうので劣化も早まります。
なので、昼間の路面温度が高温になる前に夏タイヤに戻し適正保管していれば、長持ちすると思いますよ。
これで来シーズンも安全な走行ができますね。
店長
本日も最後まで読んでいただきありがとうございます。