タイヤ専門店の元店長がおススメする、後悔しないタイヤ選びとカーライフサポート

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タイヤ豆知識 空気圧

梅雨時期にタイヤの空気圧チェックはよくない?そのわけとは?

更新日:

桜も散ってしまい、最近暑い日が増えてきましたね!
そーなれば、次はジメっとした梅雨が来ます。
梅雨はタイヤにとってあまり良い季節ではないのです。

先日、タイヤの空気圧の重要性や空気圧の点検の頻度等の記事を書きましたが、今回は梅雨時期にタイヤの空気圧チェックはあまりタイヤにはよくないというお話です。
さらにこの季節にしておいた方が良いタイヤのメンテナンスを紹介します。

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研修生

てんちょー!
梅雨時期にあまりタイヤの空気圧のチェックをしない方がいいと聞いたんですが、本当なんですか?

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店長


う~ん、それは少し違うかもしれないなぁ。
正確には、雨の日の空気圧チャックは注意が必要って言う方が合っているかもね。

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研修生

違いがいまいちよくわからないのですが、要するに雨の日は空気圧を調整しない方が良いのですか?

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店長

空気圧がどーとかって事ではなく、タイヤの中に水分を入れない方が良いって事。

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研修生

あっ!!
そーゆーことだったんですか~!!
梅雨とか雨がダメって事ではなく、水分がダメってことだったんですね?!

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店長

そーなんだよー久留間くん。
タイヤの中には、空気が入っているね!
で、その空気は熱による膨張があるってことは以前お話したね。

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研修生

ハイ!
空気圧は、暑くなれば膨張し、冷たくなれば収縮するってやつですね?!

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店長

そう、その通り!
その、膨張と収縮ってのが、空気中の水分によっても起こっているんだよ。
そのタイヤ内に水分が入ればその膨張や収縮の仕方が更に大きくなってしまうんだね!
そーしたら、空気圧が変化しすぎて安全に走行できないよね!

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研修生

そーだったんですね?!
確かに、空気圧が変化し過ぎたら管理もしにくいですね。

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店長

それだけじゃないんだよ。
水分がタイヤ内に入ることによって、ホイールを腐食させたりタイヤ内部のワイヤー類を弱らせたりするので、良くない事だらけになってしまうんだね。

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研修生

それは、怖い!
でも、空気もタイヤから少しづつ抜けていくので、水分も徐々に抜けて勝手になくなっているんじゃないんですか?

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店長

それはない!!
タイヤから空気が抜けるのは、ゴムのとっても小さな隙間からちょっとづつ抜けていくんだけど、水分は空気ほど小さな分子ではないので、ゴムの隙間から抜けてしまう事はないんだよ!

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研修生

じゃあ、タイヤを交換するまで抜けないって事ですか?

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店長

そーゆーことになるかな。
なので、雨の日に空気の補充をすると必ず水分が入ってしまうって事ではないんだけど、水分が入ってします可能性が高いので、空気圧の点検はなるべく晴れている日にする方がいいんだよ。

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研修生

そんな理由があって、梅雨の時期に空気圧を見ない方がいいって言われたんですね。

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店長

そーゆーこと。
それでは、もう少し詳しく解説するね。

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雨の日に空気圧点検は、注意が必要??


先に結論を言うと、雨の日は空気圧の補充はやめましょう。

と言っても、高速に乗る前や明らかに空気が少なそうとかの場合は、空気圧不足で走行するよりは、ましなので雨の日でも空気を補充していいと思います。
ただ、普段の定期的なエアーチェックをするのなら、あえて雨の日を選ばずに晴れている日にチェックすることをおススメします。

これは、タイヤの中に水分を入れないためです。

空気を入れる時は、バルブというタイヤの中につながる唯一の入り口に空気を入れるノズルを差し込みます。
その際、バルブコアというタイヤの中から空気が出ないようにしている弁があるんですが、その弁をノズルが押し開け空気を中に入れます。
その時に水分がタイヤの中に入ってします可能性があるんです。
必ず入るって事でもないですし、1回に入る水分量はしれていると思いますが、それを何度もすれば多くの水分がタイヤの中に入ってしまいます。
そーなれば、良いことは1つもなくデメリットが多く発生するので、日頃から雨の日に空気圧を点検するのを控えていれば、防げることだという事です。
まぁ~雨のに空気圧の点検に行くのも面倒ですしね。

タイヤ内の水分がおこす悪影響とは?

タイヤの空気圧が熱により膨張や収縮することは以前にも紹介しましたが、ここに水分が入るとさらにその膨張率が大きくなるんです。
空気中には少なからず水分が含まれています。
そこにさらに水分のみを加えると水分の比率が上がってしまいます。
そうなると、熱による膨張はさらに大きくなり、朝と昼の気温差がある季節などは、1日の中でも空気圧に大きな変化が起こってしまいます。

その値が、標準空気圧を下回っていなくて、入れても良い空気圧の上限を超えていなけれがいいのですが、特に標準空気圧を下回ってしまうと空気圧不足での走行をしてしまい、最悪の場合危険な状態になってしまうかもしれません。

熱膨張ともう一つは水分によるホイールの腐食が考えられます。
一般的に車についているホイールは、スチール(鉄)かアルミの素材で出来ています。
鉄で出来たスチールホイールの場合、水分がタイヤ内部にあると錆びてしまいます。
アルミホイールの場合は、スチールホイールの様に錆びたりはしませんが、塗装している表面が腐食しアルミの素材をダメにしてしまいます。

同じくタイヤのゴムの内部にもスチールワイヤーが沢山入っています。
鉄は水分で錆びてしまうので、タイヤの中のワイヤーにもダメージを与えてしまいます。

そう考えると、良いことは1つもなく悪影響しかないと思いませんか??

なので、湿度が高い梅雨時期に空気圧点検をするのではなく、梅雨に入る前に空気圧を点検し補充しておくようにしましょう。
梅雨前にするタイヤメンテナンスは、
雨が降ると路面が濡れてタイヤが冷やされてしまいます。
春に空気圧を調整していたとしても内圧は下がってしまう事もありますので、梅雨前のこの時期は少しだけ多く空気をいれましょう。
そして、雨の日に滑りにくいように、タイヤの溝がしっかり残っているか点検しておきましょう。

タイヤ交換も雨の日は避けた方がよい??

タイヤの中に水分が入る原因が、エアーチェックによるものの他に、タイヤの交換時に入ってしまう事も考えられます。
タイヤを交換するときは、タイヤとホイールを一旦バラバラにし、新しいタイヤを組み込みます。
その際雨の日なら、空気中に水分が多くなているのでタイヤの内部に入ってしまいます。
タイヤ屋さんは、タイヤの中に水分が入ら内容に、濡れている場合は拭いてからタイヤの組付けをしてますが、空気中の水分まではとることはできません。
窒素ガスを入れているお店等は、ふつうの空気と比べると水分量は少ないと思いますが、でも晴れている日と比べると水分は多少なりとも入ってしまうでしょう。

となれば、パンクなどの緊急性がなければ極力梅雨時期は避けて晴れの日にタイヤ交換をする方が良いでしょう。

どーでしたか?
水分とタイヤにはこんな関係性があったんですね。
では次回は、雨の日に起こる危険と空気圧の関係についてお伝えしようと思います。

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