以前より、パンクを発見したときの対処方や、修理の仕方なんかについて書いていましたが、実際にパンクをしたときに初めて気付く方もおられるでしょう、今の車にはスペアタイヤがない!!
トランクを見ても、車の下を覗いても、スペアタイヤがないんです。
最近の車は、軽自動車でもミニバンでも外車だって殆んどの車がスペアタイヤがないか、もしくはオプションで選ばないといけないんです。
代わりにパンク修理キットとなるものとコンプレッサーという黒い機械が入っています。
でも、このパンク修理キットは実はあまりに使わない方が良い?
今回はそれについて書きたいと思います。
研修生
店長ーー!
そー言えば、最近の車ってスペアタイヤが付いていないんですねー!
それって何故なんですか?
あった方がいいと思うんですが・・・。
店長
そーだねー!
最近の車は、スペアタイヤが付いてなくて代わりにパンク修理キットが付いてるねー!
それはね、ひとつは環境の為なんだよ。
今まで、スペアタイヤを使わずに廃車になった車が沢山あって、使わないタイヤを破棄するのは環境的にも良くないという考え方から、スペアタイヤを無くすようになったんだよ。
研修生
確かにスペアタイヤを使っても少しの距離だし、パンクしなかったら使わないですもんね。
もったいないってのもわかる気がします。
店長
あとは、今の車は車室内を広くしないと売れないんだよねー。
軽自動車だって、すっごく車内が広くなったじゃない?
その広さを作るにはスペアタイヤがあるとスペースをとってしまうから、邪魔なんだよね。
スペアタイヤはけっこう重たいから、無くなると少しは燃費が良くなるってのも、今の時代には重要視されるかな。
研修生
ユーザー目線で、車内が広くて燃費を良くしよーと思ったら、スペアタイヤがじゃまだったってことですね。
なんか、納得です。
だから、パンクしてしまったときのパンク修理剤とコンプレッサーなんですね。
これでパンクしても安心ですね。
店長
そー安心もしてられないんだよ。
トランクに積んであるパンク修理キットは、あくまでも応急の修理キットなので、パンクを直してくれるわけではなく、一時的に走れるようにするってものなんだ!
研修生
えっ!!!
あれで修理ができるわけじゃないんですか??
店長
修理をすると言うより、一時的に穴をふさいで空気が漏れなくして、タイヤを交換できる所に行く為の物なんだね。
しかも、車載のパンク修理キットを使うと、再修理はできないのでタイヤを新しいものに交換する必要があるんだよ!
研修生
タイヤ交換しないといけないんですか??
それならレッカー呼んだ方が良くないですか?!
ロードサービスを使って車ごと運んでもらってパンク修理した方が安く済んでしまったりしますよね。
店長
その通りだね。
しかも応急パンク修理剤は、ネジや釘をふんだようなパンクしか対応できないんだよ。
横が裂けたり、穴が大きかったり、2か所パンクしてたりしたらパンク修理剤では対応できないので、どのみちロードサービスを呼ぶしかないんだよね。
研修生
スペアタイヤが無くなってよいこともあるけど、ないと不便なこともありますね。
店長
そうだね。
では、ここで車に積んである応急パンク修理キットについてもう少し注意点などもお話するね。
車に積んである応急パンク修理キットとは?
スペアタイヤが着いていない車は、パンクしてもそのまま走れるランフラットタイヤか、応急パンク修理キット&コンプレッサーのどちらかが付いていると思います。
イメージとしては、輸入車はランフラットタイヤで、日本車はパンク修理キットってところでしょうか。
中には違う車もありますが、日本車でスペアタイヤが無い車は大概パンク修理キットとコンプレッサーがトランクに入っていると思います。
このパンク修理キットとコンプレッサーとはどのようなものなのでしょう。
ここで重要なのが、【応急】ってことです。
このパンク修理キットはあくまでも【応急】なのです。
タイヤの中に液体の修理剤を入れてコンプレッサーで空気を入れてタイヤを膨らませる要領です。
刺さった釘やネジを抜かずに液体を入れることによって、ネジや釘とタイヤとの僅かな隙間に液体が入りこみ固まって空気漏れを止める仕組みです。
ネジや釘を抜いてしまうと穴が大きくなりすぎてパンク修理キットの液体では、空気漏れを止めることはできません。
この修理キットは、そのような【応急修理】をする為の物なのです。
ですので、この応急パンク修理キットでは完全なパンク修理はできませんので、速やかにタイヤ交換ができるお店に走っていきましょう。
走行中、刺さっていたネジや釘が抜けてしまったら、空気が漏れてしまう恐れがあります。
応急パンク修理キットで対応できないパンクとは?
この応急パンク修理キットは、少しの隙間しか埋めることしかできません。
なので、対応できるパンクが限られてしまいます。
ネジや釘が刺さったままで、1か所だけのパンクだけです。
対応できないパンクは、
・ネジや釘が抜けてしまって完全に穴が開いてしまっているパンク。
・タイヤのサイド部分のパンク。
・低空気圧て走行してしまって、サイド部分に損傷があるタイヤ。
・タイヤのサイド部分が裂けてしまっている場合。
・2か所以上のパンク。
・大きな穴のパンク。
・縦長のパンク。
このようにパンク修理キットでは対応できないパンクの方が多いのが現状です。
パンク修理キットを使ったタイヤは交換しないといけない?
ネジや釘を踏んでしまいパンクをして、パンク修理キットを使ったタイヤは基本的にパンク修理はできません。
お店に行き新しいタイヤと交換してもらう必要があります。
液体の修理剤をタイヤの中に入れているので、タイヤの中は修理剤でいっぱいです。
特にパンクしていた部分は、タイヤの内部まで修理剤が浸透してしまっています。
この状態では、タイヤを使い続けることはできないのです。
修理剤が入ったタイヤの中身です。
(音が出ます)
実は修理剤が入ったタイヤを交換するのは、意外と大変でタイヤ屋さん泣かせなものなんですよね。
パンク修理剤入りのタイヤ交換は、別途料金を取ってるお店もあるぐらい手間がかかるんです。
タイヤは捨ててしまうんでまだいいんですが、ホイールも修理剤でべとべとなので、洗浄しないといけないんです。
そりゃ料金を取られても仕方ありませんね。
しかも、修理剤は1度使ったら新しいものを用意してまたトランクにしまっておかなければいけないのでそれにも料金がかかります。
トランクに入っているもはメーカー純正なのでだいたい6000円前後します。
社外品もありますが、もちろん形が違うのでトランクにはきっちり収まりません。
パンクをしてしまい、お店にもっていけばパンク修理できたとしても
修理剤を入れたことで、
タイヤを交換しないといけなくなり、工賃も余分にとられ、新しい修理剤も買わないといけない。
修理剤を使う事でとってもお金がかかってしまいます。
それなら、ロードサービスを呼んで車を運んでもらいパンク修理をしてもらっている方が、少し時間はかかってしまいますが、安く上がります。
タイヤのサイド部分が損傷していないのが条件にはなりますが、
タイヤにネジが刺さったままなら、コンプレッサーで空気を入れて空気がすぐに漏れてこなければ少しは走ることができます。
パンクの仕方によってはタイヤ交換になる可能性はありますが、新しい修理剤を買う費用は抑えられます。
軽自動車なら、6000円出せばタイヤ買えますからね。
なので、とにかく時間がないとかでない限りパンク修理キットを使う事はおススメできません。
パンク修理キットの使い方。
時間がなくパンク修理キットを使わないといけない場合はこの動画を参考にしてみてください。
各社で少し方法が違います。
パンク修理剤とコンプレッサーがあるのは同じなのですが、修理剤を先に入れるのか空気と一緒に入れるのかが違います。
まずは、先に修理剤を入れる場合。
これはホンダ車の修理キットの動画です。
(音が出ます)
バルブコアと言われるムシゴムを抜いてパンク修理剤をタイヤの中に入れます。
そしてまたバルブコアを締めて、コンプレッサーで空気を充填して作業は完了。
その後、少し走行して修理剤をタイヤの中になじませて終わりです。
次は、空気と一緒に修理剤を入れる場合。
こればトヨタ車の修理キットの動画です。
(音が出ます)
これは、コンプレッサーにパンク修理剤を入れるとことがあるので、空気を入れる部分からそのまま空気と一一緒に修理剤もタイヤの中に入れます。
その後、少し走行して修理剤をタイヤの中になじませて終わりです。
パンク修理剤のことは、わかっていただけましたか?
パンクはしない方がいいですが、避けれるものでもありません。
パンクをした時は、できるだけ、修理剤を使わずにすむ方法を考えた方が良いかもしれませんね。