日に日に寒さが増して、そろそろ本格的な冬仕度が必要になってきた地域も多いではないでしょうか?
車の冬仕度もお済ですか?
ついつい後回しになりがちな車の冬仕度ですが、気温が下がると危険な事も増えてきます。
余裕を持って準備しておいた方が突然の寒波などに慌てなくて済かも知れませんね。
本日取り上げたい内容は、オールシーズンタイヤです。
毎年、沢山の雪が積もる地域、いわゆる降雪地域の方は必ずと言っていいほどスタッドレスタイヤを履いていると思います。
でも、1年で数回しか雪が降らない非降雪地域の方は、スタッドレスタイヤを買った方がいいのか迷っていませんか?
スタッドレスタイヤを履いていた方が安心なのはわかっていても、高額な買い物になるし、
付け替え面倒だし、雪降らなかったらなんかもったいないし・・・。
と、誰しも思う事でしょう。
そんな時に、とっても魅了的に思えるのが、夏タイヤと冬タイヤの性能を併せ持つ
『オールシーズンタイヤ』です。
1年中使えて、夏タイヤも冬タイヤにもなる、とっても魅力とは思いませんか?
でも、本当にオールシーズンタイヤは、スタッドレスタイヤとしても十分な性能を発揮してくれるのでしょうか?
本日は、その辺をお話したい思います。
研修生
店長。
毎日寒いですね。
スタッドレスタイヤには履き換えました?
店長
それが、まだなんだね~!
そろそろ履き換えようと思っているんだけど、まだ必要じゃないしなんかもったいないじゃん?
研修生
その気持ちわかります。
と言っても、付け替えするのが面倒なだけでしょ?
店長
わかった?!
タイヤを4本付け替えるのは、意外と大変なんだよね~!!
ついつい後回しにしてしまってね。
研修生
ですよね~!
そしたら、オールシーズンタイヤにしたらどうですか?
夏タイヤとしても使えるし、スタッドレスタイヤとしても使えて、付け替える手間も無くていいんじゃないですか?
店長
確かに、それはそうなんだけど、やっぱりしっかりしたスタッドレスタイヤの性能がほしいから、
私はオールシーズンタイヤは履かないんだ。
研修生
オールシーズンタイヤって、スタッドレスタイヤとして使えるんじゃないんですか?
店長
夏タイヤと冬タイヤのどっちの性能も併せ持つので、スタッドレスタイヤと同じ性能ではないんだよねぇ~!
研修生
そうなんですか?!
僕はてっきりスタッドレスタイヤとしても使えるので、とってもお得じゃんって思っていました。
店長
スタッドレスタイヤと全く同じ性能ってわけにはいかないよね。
オールシーズンタイヤってだけあって、暑い夏も寒い冬も使ええるので、どっちの環境でも使えるようにしないといけないから、少なからず性能も下がってしまうってこと。
研修生
そうだったんですね。
具体的には、どのように違うのですか?
店長
そしたら、今日はオールシーズンタイヤについて勉強してみよう。
オールシーズンタイヤとは?
乗用車のタイヤの種類として大きく分けて
○夏タイヤ
○スタッドレスタイヤ
にわかれます。
通常履いているタイヤは、夏タイヤと言われ、新車購入時に履いているのもこの夏タイヤですね。
良く夏タイヤの事をラジアルタイヤと言う人がいますが、これは間違いです。
ラジアルと言うのは、内部の構造の事を言っているので、スタッドレスタイヤもラジアルタイヤなのですね。
例)195/65R15 ←このRがラジアルを意味しています。
そして、冬場に履くのがスタッドレスタイヤですね。
冬場に履くタイヤをスタッドレスタイヤと読んでいます。
スノータイヤや、ウインタータイヤなんて表現もしますが、現在では冬場に履くタイヤをスタッドレスタイヤと読んでいます。
スタッドレスの意味は、
スタッド=鋲(びょう)
レス=無い
鋲が無いタイヤと言う意味ですね。
スタッドタイヤが開発される前までは、冬のタイヤとして活躍してたのがタイヤの無数の鋲が付いているスパイクタイヤでした。
スパイクタイヤは、氷や雪に刺さりながら進むので滑りにくさでは抜群なのですが、アスファルトも削ってしまいその粉が人体に悪い影響が出ると言う事で1991年に販売中止になりました。
そのスパイクタイヤに変わって開発されたのがスタッドレスタイヤでした。
なので、鋲の無い冬用タイヤをスタッドレスタイヤと言っているんですね。
毎年必ず雪が積もる降雪地域の方は、
夏は夏タイヤ、冬はスタッドレスタイヤ、と生活の一部になっていると思いますが、
1年に数回した雪が降らない非降雪地域の方は、
1年を通して夏タイヤを履いている人がいたり、スタッドレスタイヤに履き替えるひともいたりと
使用状況によってバラバラと言うのが、現状です。
非降雪地域の方で、雪が降りそうなら履きかえるけど、降らないなら履き替え無いと言うかたも少なくありません。
だから、降雪予報が出ると、カー用品店がごった返してしまうんですね。
そこで開発されたのが、
夏タイヤとしても使えて、冬タイヤとしても使える
『オールシーズンタイヤ』なんですね。
オールシーズンタイヤは、個基本構造は夏タイヤベースで、タイヤパタンの切り方を細かくすることによって浅い雪の上でも進むことができるようにしたタイヤなんですね。
なので、圧雪や凍結路に特化したスタッドレスタイヤと夏タイヤの中間でななく
積雪に特化したスノータイヤと夏タイヤの中間がオールシーズンタイヤと言うわけです。
SUVや4X4のような、大きな車に装着されているA/T(オールテレーン)タイヤがありますが、オールシーズンタイヤとは少し意味合いが違ってきます。
オールシーズンタイヤ=全天候型タイヤ
オールテレーンタイヤ=全地形型タイヤ
オールテレーンタイヤは、オフロードつまり悪路にも対応し、浅い雪ぐらいまでなら走行できる四輪駆動車向けのタイヤのことなのです。
タイヤパタンも、ゴムのブロックが大きく深く切ってあるので、砂や砂利道でも走行でき舗装路でも走行できるんですね。
オールシーズンタイヤの夏タイヤとしての性能は?
オールテレーンタイヤの基本構造は、夏タイヤがベースになっています。
なので、基本的には夏タイヤとして使用する場合はあまり心配することは無いでしょう。
しかし、冬タイヤとしても性能も持つので、タイヤパタンの切り方が細かく雪の上でも引っかいて進むようにできています。
そのため、夏タイヤとして使用した場合、
同等グレードのタイヤと比べると、ブレーキング能力やウェット性能が下がる傾向にあります。
それと、走行音も少し大きくなって、燃費にも影響してしまいます。
冬タイヤとしての性能も持っているので、その辺の性能を犠牲にしてしまうのも仕方ないのかも知れませんね。
オールシーズンタイヤの冬タイヤとしの性能は?
やはり気になるのがこの冬タイヤとしてはどうなの?って事ではないでしょうか?
オールシーズンタイヤは、タイヤパタンの切り方で冬タイヤとしての性能を維持しています。
なので、スタッドレスタイヤのようにゴムを軟らかくしてとか、
ゴムを吸水にして氷に密着・・・などのような性能はありません。
凍結した路面では、スタッドレスタイヤのような滑りにくさは無く、タイヤパタンでの引っかく効果しか無いので、夏タイヤよりはましという程度でしょうか。
オールシーズンタイヤにも、プラットホームという冬タイヤとしての使用限度のサインはあります。
プラットホームについての詳しい説明は
『スタッドレスの寿命は夏タイヤより短い?使用限度と賢い使い方』
で解説しているので参考にしてください。
スタッドレスタイヤのプラットホームと意味合いは同じですが、
オールシーズンタイヤの場合は、ゴム質は殆ど変わらず残溝が少なくなり雪をかく能力が落ちるので冬タイヤとしては使えなくなるというサインになります。
オールシーズンタイヤのメリット・デメリット。
オールシーズンタイヤと言うだけあって、夏タイヤと冬タイヤの性能を併せ持っているのでとっても魅力的に思いますがメリットとデメリットがあります。
・冬場に付け替える必要が無いので
時間とお金がかからない。
・急な降雪にもそのまま使える。
・スタッドレスタイヤを買わないのでその分の費用がかからない。
・スタッドレスタイヤを買わないので保管場所に困らない。
・夏タイヤとしては、燃費やウェット性能が落ちる。
・凍結路面には弱い。
・音がうるさい。
オールシーズンタイヤは、経済的や手間にはとってもいいものですが、性能的にはやはり落ちてしまうようです。
やはりとっちの性能も併せ持つので、性能も下がってしまう傾向になるのですね。
結果。
オールシーズンタイヤは、非降雪地域で急な降雪で慌てないように念のために履いておくと言った方が多く履いているようです。
その考えは、間違ったものではないと思います。
経済的にも、時間てきにも節約になりますし、地域によってはスタッドレスタイヤを履いたけど今年も使わなかったなんて事もあるでしょう。
なので、私個人の見解としては
オールシーズンタイヤが適している人は
店長
車を毎日乗らない。
雪が降れば公共機関を利用できる。
殆ど雪が降らない。
近くに橋などの凍りやすいところが無い。
と言った方が適していると思います!
逆にオールシーズンタイヤが適していない方は
店長
通勤等で毎日車に乗る。
朝方車に乗ることが多い。
橋など凍りやすいところがある。
氷点下になることはよくある地域。
車の運転にあまり自信がない。
夏も冬もしっかりした性能がほしい。
このような方は、スタッドレスタイヤに履き替えましょう。
あくまでも私の個人的な見解なので、あなたのライフスタイルによってオールシーズンタイヤで行くのか、
スタッドレスタイヤを購入するのかを考えてみてください。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございます。