普段生活していると、あまり耳にすることはないかもしれませんが、
車の世界では、ごく普通に使われている言葉に、アライメントという言葉があります。
正式には、4輪ホイールアライメントとか言いますが、
簡単に言うタイヤの向いていいる角度のことを言いますね。
最近、タイヤ専門店や大型のカー用品店でアライメントを大きく訴求しているのを見ます。
それって本当に必要なのでしょうか??
今日は、その辺を私なりに考えたいと思います。
研修生
店長!!
最近よく聞くんですけど、タイヤのアライメントってなんですか??
店長
タイヤのアライメント??
それは、少し表現が違うかな・・・。
ホイールアライメントが正解だね。
研修生
ホイールアライメント?
それは、タイヤではなくホイールの問題って事なんですか?
店長
簡単に言うと、ホイール(タイヤ)が向いていり方向の調整の事だね。
研修生
タイヤの方向??
そんなんて、前向いていますよね。
それ以外ってあるんですか?
店長
車は、凄く重い塊が凄い速度で動くだろ?
少しの角度のズレが、大きく運転に影響してしまうんだよ。
研修生
そんな、繊細なものなんですか??
店長
かなり繊細なものなんだけど、車を運転しているとそのずれに気が付かないで運転してしまっている人って意外と多いんだよ。
研修生
そうなんですね。
僕も、あまり車のタイヤの角度なんて気して運転したことありませんでした。
研修生
そのアライメントがずれているとどうなるんですか??
店長
そうだね、アライメントはとっても奥が深いので話し出すととてもじゃないけど時間が足りないので
今回は、アライメントの基礎的なものと一般的な影響などをお話しょう。
研修生
僕目線ぐらいでおお願いしますね。
アライメントとは??
このアライメントと言うのは、車に限った表現ではありません。
アライメント
(Wikipediaより引用)
なんで、いろいろなところでこのアライメントという言葉は使われています。
生物学や工学なんかでは頻繁に使われている言葉なんですね。
車に関係ある部分で言うと、
ホイールの向きを表すホイールアライメントや
車内の音響を到達距離を調整するタイムアライメントなんてものありますね。
今回は、このホイールアライメントについて書きたいと思います。
ホイールアライメントとは。
よくタイヤ専門店や大手カー用品店で書かれているアライメントと言うのは、このホイールアライメントのことですね。
ホイールアライメントは、とっても奥が深く
よくレース車両等で、細かなセッティングをしている印象があります。
高速域で過酷な運転をするレース車両では、少しのタイヤの角度のずれが大きく影響してしまうので、
毎回細かなセッティングがされています。
なので、昔はホイールアライメントと言えば、レース用のスポーツカーがするものという印象があった人もいると思います。
でも、現在では一般車両でもホイールアライメントを調整した方がいいとされています。
ホイールアライメントがずれたまま走行を続けると、車が真っすぐ走らなかったり
タイヤが編摩耗したり、燃費が悪くなったりと良くない事が多くなってしまいます。
ですので、大きくホイールアライメント(タイヤの角度)がずれている場合は、正常な角度に調整し直した方がいいでしょう。
具体的にどのような調整をするかというと
ホイールの角度を計れる機械をホイールに取り付け、現在のホイール(タイヤ)の角度を測定します。
その車の基準値よりずれがあれば、基準値になるよう調整します。
しかし!!
調整は元々車に調整用に機構があるので、そこの部分を回すなりして調整するんですが、
最近の車は、車の進行方法に対する角度(トー角)しか調整できない車が多いのです。
しかもフロントしか調整の機構が付いていません。
トー角とはこの角度の事ですね。
進行方向に対しての角度の事をトー角といいます。
基本的には、全ての車にフロントトー角の調整機構は付いています。
セダンや、スポーツカー、一部の大型のミニバンなどは、
後ろのトー角や、キャンバー角なども調整できる場合がありますが、
軽自動車、コンパクトカー、ミニバン等は
調整はできない場合が多いのです。
キャンバー角とはこの角度の事ですね。
垂直に対して、タイヤがどれだけ角度が付いているかというのがキャンバー角になります。
よく言われるハの字っていうヤツですね。
これは、車種によって元々角度が決まってきて、必ずしも0度ではないんですね。
フロントのトー角は、車検である程度測定しています。
あくまでも、簡易的な測定なのでアライメントほど車種別に細かく調整はしていませんが、
真っすぐ走る程度なら調整しています。
なので、もちろんアライメント測定し、ずれがあれば調整する方がいいと思いますが
私的には
フロントのトー角しか調整できない車に関しては、そこまでアライメント調整は必要ないと思もいます。
アライメントが必要な車とは。
とはいえ、ホイールアライメントは車にとってとっても重要な整備の一つです。
必ず必要な場合は出てきます。
私的に、ホイールアライメントを調整した方がいいと思う車は
・車高を変更した車。
・真っすぐ走らない車。
・ハンドルが傾いている車。
・段差等でハンドルがどちらかに持ってかれる車。
・タイヤが変な減り方をしてる車。
・スポーツカー。
ぐらいですかね。
・事故を起こした車
事故を起こすと、タイヤの車軸に無理な力がかかる事が多く、殆どの場合にアライメントがずれてしまいます。
フロントのトー角しか調整できない場合でも、その他の箇所が正常か確かめておいた方がいいでしょう。
・車高を変更した車
ドレスアップや、過走行による足回りの変更で、車高が変わってしまった場合は、
必ずアライメントがずれてしまうので、測定と調子をした方がいいでしょう。
・真っすぐ走らない車
ハンドルを離して(実際は持ったまま)真っすぐ走らずどちらかに車が流れてしまう車は、
アライメントがずれている可能性が大きいので、測定と調整をした方がいいでしょう。
普段の走行で気にならなかったとしても、アライメントがずれていたら、とっさのハンドル操作で正常な動きをしない場合があるので、
アライメント調整しておいた方がいいでしょう。
・ハンドルが傾いている車
車が真っすぐ走っているのに、ハンドルがどちらかに傾いている、いわゆりセンターずれと言われる症状も
アライメント不良が疑われます。
この場合は、左右のホイールが均等にずれている場合、気にならなければそのままでもいいのですが、
この症状の他に、真っすぐ走らないや、タイヤの編摩耗があれば左右差が大きい場合があるので
アライメント調整をしてる方がいいでしょう。
・段差等でハンドルがどちらかに持ってかれる車
上記の症状にも似ているのですが、段差等で車体が少しバウンドした時にハンドルが左右どちらかに持っていかれる事があります。
これは、車と言う物はとても重たいので通常は、かなりの重量がタイヤにかかっています。
しかし、車体がバウンドするとタイヤのかかる負荷が少なくなり、その分ずれてる角度の方へ力が逃げてしまいます。
その時にハンドルが持って行かれる症状が出るんですね。
ですので、そのような症状がある場合は、アライメント測定してみる方がいいでしょう。
・タイヤが変な減り方をしてる車
アライメント不良で一番わかりやすいのが、タイヤの編摩耗です。
アライメントがずれていると、タイヤは正常に減らずに、内側や外側が早く減ってしまう、編摩耗や
異常に早く減ってしまう早期摩耗などの症状がでます。
ミニバン等は、正常でも編摩耗をしやすいので、異常か正常化の判断はタイヤの専門店に相談してみましょう。
・スポーツカー
スポーツカーに乗っている人は、アライメントの事をよく知っていると思うので、
説明する事はないと思いますが、スポーツカーは調整できる機構も多くその分ずれる事も多いですし、
車軸にかかる負担は、その他の車種と比べると大きいので、定期的なアライメント調整をした方がいいでしょう。
このようにアライメントは、走行上とっても重要なものだと言う事です。
アライメントをとらなくてもいい車とは
アライメント測定や調整というものは、するに越した事はありません。
でも、そこまで費用を出してするべきものなのかと言われればそうでない場合もあります。
これは私の見解ですが
上記の『アライメントが必要な車』にある症状に当てはまらない場合は必要ないと思います。
ドレスアップしている車は、症状がなくてもアライメントがずれる要素が多いので
定期的なアライメント調整をする方がいいのですが、
そうでない、特にFF車(フロント駆動)の車に関しては、
アライメントは必要ないでしょう。
お店は、商売ですので誰に対してもアライメントを勧めてくる場合があります。
しかし、必要のないものにまでお金を払う事もないと思います。
しっかり信頼できる人に、必要かの判断をしてもらえる人なら相談できますが、
周りにそのような人がいない場合は、お店のスタッフに相談するしかありません。
その場合は、アライメントを勧められたお店だけで判断せずに、違うお店にも相談してみてください。
満場一致で調整が必要なら、お金を出してでもアライメント調整をしてもらいましょう。
しかし意見が割れた時は、トータル的に判断することをオススメします。
信頼できる店員と、商売が上手な店員は紙一重なのも覚えておいた方がいいかもしれませんね。
店長
本日も最後まで読んでいただきありがとうございます。