最近は、軽自動車の人気が急上昇中で、各カーメーカーからいろいろな軽自動車が出ています。
でも、昔から軽トラックや軽バンと言った、商用車はずっと売れていたんですよ。
配達や配送の業務には、小さくて小回りのきく軽トラックや軽バンはとっても使いやすく便利なんですね。
たまに、その軽トラックや軽バンをカスタマイズしている車を見ます。
ホイールを大きな物に交換していたり、キラキラ装飾していたりしている車を見ますよね。
それって、法的には大丈夫なんでしょうか??
軽トラックや軽バンのタイヤは乗用車の軽自動車とは規格も違うので、乗用車の軽とはルールも違うはずです。
トラック用タイヤについての詳しい解説は
『軽トラックや軽バンのタイヤサイズが最近変わってきている?交換の時はどうしたらよい?』
を参考にしてください。
本日は、軽トラックや軽バンのタイヤの変更についてお話します。
研修生
店長、この前バッチリ決まった軽トラックを見ましたよ。
ホイールも15インチぐらいにインチアップして、エアロを巻いてマフラーもいい音してました。
あんな、軽トラックなら乗ってみたいなぁ~って思いましたよ。
店長
たまに見かけるね。
カスタム軽トラック。
デコトラ風にカスタマイズしてる軽トラもいるもんね。
研修生
デコトラ風?
そんな軽トラもいるんですか。
軽トラの世界も奥が深いですね。
店長
でも、軽トラックは乗用車の軽自動車とは違うから車検の時とかは大変だよ。
研修生
えぇ??
車検ってそのまま通らないんですか?
通常は、タイヤがボディからはみ出してなかったら車検に通りますよね?
軽トラは、そうじゃないんですか?
店長
軽トラックや軽バンは、乗用車とは少しルールが違うんだよ。
タイヤの規格とかも違うじゃない?
それは、普通車とは構造や用途が違うから分けられていて、車検のルールも同様に乗用車と商用車はわかれているんだよ。
研修生
そうだったんですね。
タイヤに関してもルールが違うってことですか?
店長
そうだね。
軽トラックや軽バンは、トラック用タイヤか、乗用車用タイヤでも荷重に対応したタイヤを履いていないと車検には通らないんだよ。
後は、ホイールにも決まりがあるからインチアップも難しいね。
※現在は規定改正により緩和されています。
研修生
乗用車より条件が厳しいのですね。
では、僕が見たかっこいい軽トラは、そのまま車検には通らない可能性があるってことですね。
それは大変。
店長
その軽トラは、道路交通法的には違法改造車や整備不良扱いになってしまう可能性はあるね。
使っている部品や規格によっては車検に通る場合もあるからなんとも言えないけどね。
研修生
あらぁ~!
軽トラ買うの少し考えます。
店長
えぇっ??!!
本当に買うつもりだったの??
研修生
それは冗談ですけど、軽トラが必要になるならそんなカスタマイズもいいかなって思っていました。
今のところ必要はないですけどね。
店長
なぁ~んだ。
そんな話かい。
研修生
店長、もう少し詳しく軽トラのタイヤについて教えてもらえますか?
店長
わかった。
そしたら、今日は軽トラック用のタイヤのルールについてお話するね。
軽トラック用タイヤとは
最近登録台数がぐんぐん増えてきている軽自動車ですが、軽自動車の中には大きく分けて2種類あります。
軽乗用車と、軽貨物。
軽貨物は、軽トラックや軽バンはそれに該当しますね。
軽貨物は、文字通り荷物を運ぶために作られた車なので、車の構造も軽乗用車に比べると重い荷物が積めるように設計されています。
それに伴い軽貨物のタイヤも、重い荷物に耐えられるようなタイヤを装着しないといけません。
重い荷物は積まないからと言って、軽貨物に軽乗用車ようにタイヤを着けると、道路交通法違反になってしまうので気を着けましょう。
軽貨物用のタイヤの表記は
145R12 6PR LTや
145/80R12 80/78N LT
と言った表記のタイヤなので、そのようなタイヤが着いてい車は、軽貨物用のタイヤを装着する必要がありますね。
※現在では、その車の最大積載量と軸重の荷重が満たされていれば、乗用車用タイヤでもいい事になっています。
軽トラックや軽バンはタイヤサイズを変更できる?
現在走っている軽トラックや軽バンは、殆どが標準12インチ装着車です。
と言うより、12インチ以外はないと思います。
(改造している場合は別として)
そのサイズもタイヤ幅145でしょう。
そのサイズを変更できるかと言うと、答えは『NO』です。
変更できないと言うより、変更するタイヤサイズが無いというのが正解かも知れません。
145R12は、145/82R12相当のタイヤです。
軽貨物は、重さの規定をクリアしているタイヤしか装着ができないですし、車検の決まりでタイヤの外径をあまり変更することはできません。
そうすると、軽貨物用のタイヤで、12インチでほかに該当するタイヤサイズが無いのですね。
※現在は規定改正により、条件を満たしていれば乗用車用タイヤでも装着できるようになりました。
乗用車タイヤを装着できるの?
自分は、重い荷物を積まないので、乗り心地のいい乗用車用タイヤに変更したい。
と思うかも知れませんが、それは基本的に『NG』です。
上記にあるように、軽貨物は貨物用タイヤを装着することを義務付けられています。
重い物を積まないからとか、
乗り心地が悪いからとかで、乗用車ようのタイヤを履くのは、基本的には道路交通法違反になり車検にも通らなくなります。
なので、軽貨物で登録されている車種は、軽バン用タイヤを装着するようにしましょう。
正直、乗用車用タイヤを履いても、重い荷物を積まなければ走行は可能です。
でも、基本的には違法だと言う事を理解したうえで、自己責任で履くようにしましょう。
※現在では、その車の最大最大積載量や、軸重が満たされていれば乗用車タイヤでも装着できるようになっています。
ただし、車検の条件である、フェンダーからはみ出さないとか、残溝が1.6mm以上あるとかの
基本的な条件は満たされている必要があります。
軽貨物はインチアップできないの??
インチアップとは、タイヤの外径は殆ど変えずに、ホイールを大きくしてタイヤを薄い物に変更する事です。
インチアップについても詳しい説明は、
『タイヤ・ホイールのインチアップ、車検に通る正しい方法とは?』
の記事に記載していますので、参考にしてください。
基本的には、軽貨物用に作られてライトトラックタイヤには、軽貨物に合うタイヤサイズでインチアップができるタイヤは、基本的にはありません。
貨物用タイヤでサイズを変更することはできず、乗用車用タイヤを使いホイールごと交換するインチアップをる必要があります。
以前までは軽貨物には、タイヤはバン用タイヤを装着しないといけないというルールがありましたが、これは荷重能力が関係しています。
乗用車タイヤにはロードインデックスという荷重指数があります。
バン用タイヤの荷重能力には劣ってしまいますが、実際の車の最大積載量の重さにタイヤが耐えられる能力が上回れば、車検に通る事があるんです。
道路交通法は、各都道府県で少しづつルールが違います。
基本的な決まりは同じですが、グレーなゾーンを良しとするか、ダメとするかはその地域や検査官によって大きく差があります。
なので、必ずしも大丈夫って話ではありませんが、地域によっては軽貨物に乗用車用のタイヤを付けていても、
実際の最大積載量をタイヤの負荷能力が上回れば、車検に通る事があるのです。
でも、タイヤが車体はらはみでたり、タイヤの溝が減っているなど基本的な事をクリアしている事は必要ですよ。
しかし!
タイヤの条件をすべて満たしていても、ホイールによっては、車検に通りません。
貨物に使用するホイールは、『JWL-T』という規格が通っていなければ、車検には通らないのです。
軽用のホイールでこのJWL-Tの規格が通っているのは、14インチぐらいまでです。
15インチ以降は、この規格が通っていても乗用車用ホイールばかりなのです。
※現在では、規制改正により、軽貨物でも『JWL-T』の規格が無くても
『JWL』の規格が通っていれば車検に通るようになりました。
審査事務規定の第61次改正で
・車重3500キロ以下
・乗車定員10人以下
・最大積載荷重500キロ以下
の車であれば普通車でも基準は満たされてると明確に示されました。
と言う事は、軽貨物だけでなく、プロボックスなどの小型バンでもこの条件を満たされているので、
『JWL-T』の規格は必要ないと言えますね。
もし、軽トラックをインチアップするとしたら。
以前までは、基本的には軽トラックや軽バンはインチアップできませんでした。
しかし、現在では条件をすべて満たした上で軽貨物に乗用車用タイヤを付けても車検に通るようになっています。
ただ、その地域の基準がある場合があるので、心配なようでしたら、管轄の陸運支局に問い合わせてください。
インチアップも可能です。
その時のタイヤサイズを紹介します。
をインチアップするときのタイヤサイズは
12インチ
165/70R12
13インチ
165/65R13
14インチ
165/55R14
15インチ
165/50R15
(少し外径が大きくなります)
これは、車体からはみ出さず、『JWL-T』の規格が通ったホイールの場合のサイズです。
どれか一つでも条件から外れると、車検に通らず整備不良となってしまうので、注意しましょう。
まとめ。
今回の記事は、限りなくグレーに近い情報となりました。
あくまでも、自己責任と言う事でお願いします。
基本的には、軽トラックや軽バンはタイヤサイズを変更したり、乗用車用タイヤを履くことはダメとされています。
規定改正により、条件は大きく緩和されています。
しかしながら乗用車よりは、荷重が高く条件を満たさないタイヤもあるので、ご自身の車に合ったタイヤを選ばないと車検に通らないこともあります。
同じ車種でも、仕様によって最大積載量等が違うので事前にしっかり車検証を確認して、ご自身の車の条件を見てくださいね。
軽トラックや軽バンもおしゃれに乗りやすくしたいものですよね。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございます。