北海道や東北では、もうすぐスタッドレスタイヤの時期に入りますね。
そのうち関東や関西も冬になってきます。
あぁ~、『またこの季節がやってきたか~!』と思う人もいれば、『やっとこの季節がやってきたか~!』と思う人もいて人それぞれだと思います。
東北や北海道の人たちは、雪道に慣れていると思うのでスタッドレスタイヤの扱いもお手物もだと思いますが、関東や関西の雪があまり降らない地域の方は、少し戸惑う方もおられるでしょう。
特に、今年初めてスタッドレスタイヤを履く人は不安もあると思います。
本日は、スタッドレスタイヤの空気圧についてお話したいと思います。
店長
久留間くん、スタッドレスタイヤの空気圧って車の標準空気圧と比べてどれぐらいに設定したらいいと思う??
研修生
標準と比べてですか??
うぅ~ん。
(比べてという事は、少ないか多いかだと思うしな・・・)
研修生
少し少なくする!!
店長
吹き出しの内容
研修生
(いやいや、質問の仕方にだまされた!!しかもなんで急にクイズ形式??)
店長
外しちゃったね!
スタッドレスタイヤの空気圧は、サイズが同じであれば標準でいいんだよ!!
研修生
でも、スタッドレスタイヤは空気圧を少なくしたら雪道で滑りにくいってきいた事あるんですが・・。
あれは、間違いだったんですかね??
店長
空気圧を少なくしたら滑りにくい・・・。
間違っているよ!とは言えないかな。
実際、雪道で滑って動けなくなったら空気圧を少し抜いて接地圧をあげたら脱出できるという事はあるね。
でも、それは一時的な事で、通常走行では空気圧は標準でいいんだよ!!
研修生
少し空気を抜いたぐらいでそんな変るもんなんですか?
店長
スタッドレスタイヤは、夏タイヤより柔らかくできているだろ?
そして雪や凍った路面は表面がぼこぼこ凹凸が多いので柔らかくさらに空気をすこし減らしたタイヤの方が接地圧が大きくなり滑りにくくなるんだ!
研修生
そしたら、不普段から少し少ない空気圧で走っていればいいんじゃないんですか?
(そしたら正解じゃん!)
店長
それは、違います。
空気圧の話の時にも言ったと思うけど、空気圧は標準以下で走るといろんな弊害が出てしまうんだったよね?
覚えてないなら こちら のその時の記事を読んで復習してください。
そこにタイヤの標準圧は重要で、一般道であっても高速であっても標準圧以下にならないようにしないといけないんだったよね?
研修生
そうでした。
スタッドレスタイヤも夏タイヤと同じで考えていいんですよね?
店長
その通り!
タイヤの規格自体は夏タイヤと変わらないので、基本的に空気圧は夏タイヤと同じでいいよ。
ただ、新品のタイヤはスタッドレスタイヤでも夏タイヤであっても少し初めは減ってしまうことがあるので、新品の場合は少し高めに空気圧を設定してもいいかもね。
研修生
少しってどのくらいですか?
店長
大体1割程度で十分だよ!
初めの慣らし走行で、タイヤが馴染めば空気圧は安定するから、それからまた空気圧を調整したら一番いいかな。
研修生
その辺は、夏タイヤもスタッドレスタイヤも同じって事ですね。
店長
そーゆーことだね!
それじゃ、今回の話をまとめるね。
スタッドレスタイヤの空気圧は?
夏タイヤであっても、スタッドレスタイヤであっても空気圧は標準の空気圧で設定したら問題ありません。
タイヤの空気圧は、車の重さや車の力によって計算されて決定しています。
夏タイヤの車重に対する能力は、タイヤの規格のうちロードインデックスで判断できますが、タイヤサイズが同じであればこのロードインデックスは同じの場合が殆どなので、タイヤの空気圧は同じで問題ありません。
ロードインデックスについての詳しい説明はこちらをご覧ください。
ただし、タイヤのサイズを変えてスタッドレスタイヤを履く場合は、このロードインデックスが足りない場合があるので、その場合は空気圧を高くする必要があります。
標準の空気圧は、国産車なら運転席を開けたところにステッカーが張ってあります。
写真の場合は、240Kpaですね。
外国車の場合は、給油口を開けたところか、左ドアの開けたところ等の空気圧の指定が書いてあるので確認してみください。
稀にステッカーがない場合があるので、その場合は取り扱い説明書か車販売店に聞いてみてください。
空気圧の見方については、こちらの記事参考にしてください。
さて、本題に戻りますがスタッドレスタイヤの空気圧は標準で問題ありません。
というより、スタッドレスタイヤの場合は、あまり標準より高くしたり低くしたりしない方がよいでしょう。
夏タイヤの場合は、空気圧を高目にして燃費を上げたり、乗り心地を調整したりします。
ですが、スタッドレスタイヤの場合は、あまり空気圧を高くしすぎたり、低くしたりするとデメリットの方が多いので、できる限り標準にするようにしましょう。
※一部の軽自動車やコンパクトカーの中には、燃費の向上のためだけに標準空気圧を280Kpaとかになっている車種があるのでその場合は250Kpaぐらいまで下げれる場合がありますので、その場合は販売店もしくはタイヤ専門店に相談しましょう。
スタッドレスタイヤの空気圧を下げた場合のデメリットとは。
空気圧を下げるとタイヤの接地圧が上がり、グリップ力が上がるとされています。
これは、事実です。
レーシングカーを例に出すと、レーシングカーはタイヤがしっかりグリップしないとカーブの際しっかり踏ん張ればないので、かなり低い空気圧で走っています。
ただ、レーシングカーは車重を軽くしている上に大きなタイヤを履いているので、耐えらえます。
それを一般車両ですると、一時的なグリップ力は上がりますが、常にタイヤの負荷がかかっている状態になるのであまりよくありません。
それは、スタッドレスタイヤの場合でも同じ事が言えます。
スタッドレスタイヤの空気圧を標準より低いまま走行すると
・タイヤがヘしゃげてサイド部分に負担がかかる。
・燃費が悪くなる。
・走行中ふらふらする。
などのデメリットがあります。
タイヤが柔らかくできているので、均等に地面に接地していないと、早く減ったりと燃費が悪くなったりとよいことはありません。
走行中もただでさえ柔らかくて安定しないタイヤなのに、空気圧が低いと余計にふらふらしてしまいます。
夏タイヤもそうですが、あまり空気圧が低すぎると、車重に耐えられなくなってバーストの原因になる事もあります。
なので、スタッドレスタイヤは特に空気圧を低くして走行するのはやめておきましょう。
スタッドレスタイヤの空気圧を上げた場合のデメリットとは。
空気圧を標準より上げて走行すると、燃費が良くなったりふらつきにくくなったりするため、日頃から少し高めにしている方も多いと思います。
私も、通常は1割ほど多く入れています。
でも、スタッドレスタイヤの場合は、空気圧を高めにするとデメリットもあります。
スタッドレスタイヤの空気圧を標準より低いまま走行すると
・冬道でもグリップ力が下がる。
・走行中、跳ねる。
などのデメリットがあります。
空気圧を下げたまま乗る事を思えばデメリットも少ないですが、
ただでさえ高いスタッドレスタイヤを早く減らしてしまうのはもったいないですよね。
しかも、雪が降ったり凍結した時のために履いてるスタッドレスタイヤなので、いざという時にグリップしてもらわないと意味がありません。
なので、スタッドレスタイヤの空気圧を高くして乗るのもあまりお勧めではありません。
脱出のための一時的に空気圧を下げる場合。
空気圧を下げるとグリップ力が上がると言いましたが、それはタイヤが地面に接地しやすくなるからです。
雪の上で、スリップしてしまったり凍結路でスリップして進め無くなった場合は、一時的に空気圧を下げて脱出することがあります。
これは、効果的な方法なので、いざという時は、2割ほど空気圧を下げて走行してもらえれば滑るにくくなる場合があります。
この場合が、危険な状態が終わればすぐにまた空気圧を戻す事が大切です。
空気圧を下げて走りのは上記のようなデメリットがあります。
緊急時以外は、空気圧は標準で走行することをお勧めします。
これから始まる厳しい季節を楽しみにしている方もそうでない方も、タイヤの空気圧をしっかり管理して、損のない安全なドライブにしてください。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございます。